ニキビってなんだろう?
お肌に潤いをあたえる皮脂を出している皮脂腺というものがあるのですが、その出口が詰まってしまうことで、毛穴の中で皮脂が暴れて炎症を起こすものがニキビというものです。
順調に出ていた皮脂が出口で詰まると、皮脂が中で溜まって白く見え(白ニキビ)、炎症がすすむと赤くなり(赤ニキビ)、さらにこじれると化膿ニキビとなってしまいます。
ニキビ治療はこじれる前に治すのが鉄則。誤った自己治療で放置しているとひどいニキビ跡になり、治療に手こずることがあります。
高校生の方など、自費診療の負担は大きいかもしれませんが、親御さんに理解をしていただきサポートしてもらうことが大切です。
ニキビ跡について
残念ながら、治療のタイミングを逃してしまうと、皮脂腺のまわりの部分が破壊されてしまい、きちんと元にもどらず、ニキビ跡として残ってしまいます。
いわゆる月面のようなクレーター型や、虫刺されのようなアイスピック型など、大人になってから治療しようとすると、一般の皮膚科ではお手上げ状態でした。
ゆり形成では、各種レーザー等を組み合わせてニキビ跡を目立たなくさせる治療を行っています。
にきびのメカニズム
ちょっとアカデミックに説明します。
というか、図の通りなんですが、毛穴の出口が詰まって、細菌が増えて炎症を起こして、さらに膿みがたまるというメカニズムです。
思春期のニキビは性ホルモンが活発になるために起こり、大人ニキビはホルモンバランスのくずれや肌の機能低下が原因と言われていますが、大人でも吹き出物なんて地味な呼び方をしないで、若者っぽくニキビって言いましょうという話です。
あなたのニキビタイプをチェック
①黒ニキビ
毛穴の中にたまった皮脂が古くなって黒っぽく見えているもの。出口は開いてはいる。
開放面皰(かいほうめんぽう)と小難しい名前がついていますが、出口も開きがちですし、これは初期段階のニキビですから、正しい治療を行えばきれいに治すことができます。
無理に指でほじったりしていると、雑菌が入り込み次のステージへ進みますので油断大敵です。
(原因)
皮脂が作られすぎて出口が渋滞して詰まってしまう。
出口にアカやほこりが溜まってしまう。
乾燥肌によって、肌の新陳代謝が衰える。
生理前は黄体ホルモンというものが増え、そのせいで皮脂もどんどん作られる。
②白ニキビ
出口が閉じていて皮脂が白く見えている状態
閉鎖面皰(へいさめんぽう)なんて難しい名前は覚えなくてもいいですが、これも初期段階のニキビですから、正しい治療を行えばきれいに治すことができます。黒ニキビと同じステージですが、こっちの方が見栄えはマシですかね。
③赤ニキビ
アクネ菌の増殖により周辺組織・出口周辺が炎症を起こしている状態
白ニキビや黒ニキビを放置しておくと、毛穴の中で雑菌(アクネ菌)が増えてしまい、炎症を起こして赤ニキビへと悪化します。さらに放置すると、炎症が進み、化膿ニキビとなってしまい、さぁ大変。ニキビ跡が残るリスク発生です。痛みやかゆみを感じる人もいます。
健康な人でも、皮膚にはアクネ菌などの菌が常に存在しています。こいつが出口につまった皮脂が大好きなんですよ。アクネ菌はみるみるうちに増えて、アクネ菌の食べかす(皮脂代謝物)がまわりの組織を刺激されて炎症となるのですよ。
そして化膿ニキビへGoです。できればこの段階で病院に来てほしいとドクターはみんな思っています。
④化膿ニキビ
炎症がさらに悪化して皮膚の深いところまですすみ、膿んでいる状態
「膿疱(のうほう)」なんて絶望的な名前が付けられています。ニキビのラスボスです。この状態にいたると炎症がおさまっても色素沈着やクレーターなどのニキビ跡が残ります。
保険診療で限られた治療だけで手間取っているとこうなるケースもありえます。自費診療も組み合わせて、なんとかダメージを最小限につなげることが重要すぎます
⑤ニキビ跡の赤み
表面の炎症が落ち着いたものの、内部に残った炎症で赤みがひかない状態
炎症が残っていたり、まわりの血のめぐりがイマイチで赤みが続きます。
2か月くらいで無くなることが多いですが、お肌の新陳代謝が滞っていると長引きます。放置しておくとシミとして残ってしまう場合もアリ。
⑥色素沈着
ダメージ回復後にメラニン色素が増産され、肌の表面に沈着した状態
はい、赤みですまずにシミになっちゃったわ~の状態です。
ヘモグロビン(血の成分ですね)が影響しているものは紫色っぽく見え、メラニンが原因のものは茶色っぽく見えます。
炎症などで毛細血管がやられると出血しヘモグロビン登場です。
また炎症が起こると、肌を守るためにメラニンがたくさん作られ、それが肌に残って茶色く見えます。
そんなシミになるほど肌を守らなくていいわよって思いますが、この色素沈着を気にされて、レーザーフェイシャルなどの治療を希望される方はとても多いです。
⑦ニキビ跡(クレーター/凸凹)
炎症により真皮組織まで破壊され、新しい皮膚がきちんと作られない状態
炎症が真皮(皮膚の深いところ)まで行ったらアカンと思ってください。
破壊された部分は肌の弾力が無くなり、クレーターのような凸凹が現れます。この状態になると普通に治るのは難しくなり、自費診療にチャレンジするしか可能性はなくなります。
ニキビ・ニキビ跡のよくあるご質問
- どのくらい効果がありますか?
- 診療メニューにもよりますが、数回の治療により徐々に効果が実感できます。
自費診療の場合には、予算に限りがあるため、継続が困難な場合にはセカンドベターな方法もご提案いたします。
- 副作用や痛みなどはありますか?
- 施術当日からメイクができるくらいダウンタイムが少ない治療をお勧めしています。レーザーを用いた治療でも、せいぜい輪ゴムでピシッといった程度の痛みです(痛いですかね?)。
ケミカルピーリングはピリピリとした刺激感がありますが、それが効いてるわ~という実感を感じますし、施術後のクーリングでほとんどおさまります。施術中に痛みが我慢できなくなったり、不安になった場合には遠慮なくお伝えください。施術後はほとんど赤みもない状態で、お化粧も可能なレベルです。
- 治療後にも効果は続きますか?
- エステサロンのフェイシャルメニューとことなり、医療行為として行っていますので、治療後にも効果が続くのが美容医療の特徴です。
- 治療直後に悪化すると聞いたのですが本当ですか?
- 毛穴のトラブルなど普段から起きている方の場合、治療過程で一時的に吹き出物がでる場合もありますが、治療を続けていただくことで改善されます。
この時期の不安な気持ちをしっかりサポートするのが、われわれ医療スタッフの役割です。
- 治療直後や治療期間中のメイクは可能ですか?
- 当院での治療の多くは、直後のメイクが可能です。
ただし、ニキビにはもともとメイクすることが良くないため、出来る限り薄いメイクやポイントメイク、十分な化粧落としを行って下さい。
- どのくらいの通院間隔が必要ですか?
- 繰り返し治療が必要な場合、約2~4週間おきに繰り返し、数ヶ月の通院が必要です。お仕事などで忙しい場合には無理にお仕事調整するよりは、自分のペースでストレスなく継続することの方が大切と考えています。
- 治療を受ける最適な時期はありますか?
- 今です。
- ニキビはツブすと早く治るって本当ですか?
- 毛穴に詰まった皮脂を押し出すことにより早く治ると考えられますが、
爪などで肌を傷つけると、そこから雑菌が入り、炎症や色素沈着の原因となりえます。ニキビつぶしはプロにお任せください。
皮膚科と美容皮膚科の治療の違い
ニキビ治療は保険診療を行っている皮膚科でも行っていますが、限られた国民医療費の予算では認められている治療方法に限りがあり、不十分な治療になってしまうことが多いです。対して、自由診療である美容皮膚科では、全世界で開発されている最新の治療を医師の判断でご提供することができるため、アップデートな治療を行うことができます。
ゆり形成は美容皮膚科のプロとして。飲み薬や塗り薬にとどまらず、レーザー治療やケミカルピーリング、イオン導入など様々な治療法を組み合わせ、患者さまの状態にあわせた治療をご提供しております。
ニキビ治療だけではなく美肌治療も可能
ニキビ治療で大切なことは、ニキビを繰り返さない肌にすることです。ニキビがなくなった後も、当院ではご希望にあわせて美肌治療のご提案などを行っています。また自宅でのスキンケアに関するカウンセリングなども行っておりますのでお気軽にお申し付けください。